往年のスターの多くがカジノで公演を行う理由とは?

往年のミュージシャンにとって、カジノでの公演は従来のコンサートや州のお祭りよりも高い収益を得られます。こういった公演は、可処分所得はあるものの音楽の好みを変えようとはしないベビーブーマーを対象にしたものです。今でも根強い人気を誇るホール・アンド・オーツは、ノスタルジックな演奏を活かしてカジノで稼いでいる賢明な往年のミュージシャンの1人であり、ベガスでの公演を楽しんでいます。

カジノの責任者や代理店はコンサートのギャラをはっきり公表していませんが、音楽関係者やライバルの会場のオーナーは、ほとんどのミュージシャンが通常の2倍以上のギャラを得ていると言います。

ホール・アンド・オーツのようなミュージシャンの場合、その金額は約10万ドルにも上ります。ホール・アンド・オーツがニュージャージー州のアトランティックシティで3回の公演を終え、翌日にはニューヨーク州ベローナのターニングストーン カジノでの公演が予定されていたことを考えると悪くない金額です。

コンサートは、静かな夜を盛り上げるだけではなく、こういった機会がなければカジノに足を運ばないような客を惹きつけるという多大な宣伝効果があります。コンサートなどに惹かれてカジノを訪れる客は、理想的にはゲームテーブルやスロットで勝ちたいとは、思っているでしょうが、例え勝てなくても、収支がトントンになればいいと思っていることでしょう。

Ramaのエンターテインメント&スペシャルイベント部門の責任者であるビル・カラザース氏は、カジノでのコンサートを、一般的なコンサートとは異なる基準でその成功を判断すると言います。

(音楽プロデューサーの)フロヒル氏もまた、これは今までになかった新しい状況であると付け加え、ベテランのミュージシャンたちにとっては一生に一度のチャンスなのだと言います。ミシェル・ライト、バートン・カミングス、トム・コクラン、ロング・ジョン・ボールドリー、ランディ・バックマン、エイミー・スカイなどは、カナダでパフォーマーとして再び活躍しています。

アーティストであれば、生き延びるためにどこにでも足を運ぶとフロヒル氏は主張します。一方、アーティストはお金があるところに赴くべきです。ちょうどお金をもらって巡業に行くようなものです。私が彼らであってもそうするでしょう。

そして、そうしているのはポール・アンカやウェイン・ニュートンのようなラスベガスで定番のレギュラー出演者だけではありません。音楽雑誌「ポールスター」によると、成長を続けるカジノでは、70年代~80年代にかけての往年のスターたちに、夏の間連続してステージ空間を提供していたようです。その中にはピーター・フランプトン、パット・ベナター、ケニー・ロジャース、カルチャー・クラブなどがいます。

彼らが得られるのは、その公演分の報酬だけではありません。カナダのバンド「ゲス・フー」の広報担当を務めていたルブラン氏によれば、カジノはミュージシャンを厚遇しているとのことです。ゲス・フーの長いサマーツアー中にカジノでの公演が何度も組み込まれていましたが、その間プロのスタッフが素早くきっちり環境を整え、一晩だけの公演にありがちな苦労をすることはなかったといいます。さらに、最高の料理と最高クラスの宿泊施設が用意されていたようです。フェルドマン氏は、休暇でラスベガスに家族旅行に行くロック世代が、このようなカジノの流れを後押ししていると指摘しています。